木の主成分にリグニンがあります。リグニンはベンゼン環に水酸基やメトキシ基などが結合した高分子化合物で、その構造は大変複雑です。しかし、リグニンにはフェノール基やカルボキシル基など、金属イオンと※錯体を作る部分がたくさんあります。
※錯体:complex=金属元素、金属類似元素の原子やイオンを中心に、他のイオンや原子、分子、原子団が結合したもの。
ただ、そのままの状態では銅や銀など重金属イオンを吸着する量は微々たるものです。そこで私たちは、ウッドチップとセメントを混ぜ合わせました。ウッドチップに含まれるリグニンをアルカリの環境下に置くとフェノール性水酸基から水素イオンが解離し、大量の重金属イオンを吸着します。
これに銅イオンや銀イオンを吸着させます。この結合は安定なため流れ出すことはありません。
このように,セメント,ウッドチップ,そして銅イオン,銀イオンが総合的に働き,様々な機能を発現させます。
これに銅イオンや銀イオンを吸着させます。この結合は安定なため流れ出すことはありません。
このように,セメント,ウッドチップ,そして銅イオン,銀イオンが総合的に働き,様々な機能を発現させます。